2012-05-17

Rawtherapeeを使ってみて

Ubuntu向けのraw画像現像ソフトというと、UFrawとかいろいろありますが、windows版やmac版もあって広く使われている感じのフリーソフトでは、Rawtherapeeが代表格のようです。

インストールは、synapticで検索すれば出てきて簡単です。

 バッチ処理が出来ます。
 ただ、バッチ処理対象を複数選択をする時に使う、rawtherapee内蔵のファイルブラウザは、使いやすいとは言えません。

重いです。


 ですが、あらかじめ対象ファイルだけthunarなどの軽快なファイルブラウザで別フォルダに移しておいて、
・ctrl+Aで全選択をして、
・右クリック>プロファイルの適応>defaultなど選択
・右クリック>キューに追加
とやれば、遅いなりに処理をしてくれます。


ISO400からの高感度ではノイズが気になりますが、
・右クリック>プロファイルの適応>default-ISO-high
を選択すると、なかなか悪くない写りです。
高感度の写真とか同分類するんだということですが、UbuntuでもVIXがwine経由で動き、写真のファイルビューアとしてはdigikamなどよりもシンプルで使いやすいかもしれません。


以上。

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正直なところ、プロファイルは
・Default
・Default-ISO-high
あたりを使っておくのが、いろいろイジるより良い感じです。
つるんとして、透明感があって、暗部までダイナミックレンジ広めな感じに現像されます。

ただ、カメラ内同時現像のjpegと比べてみると、意外に細部のくっきり感に物足りなさがあったりします。

アンシャープマスキングフィルタの使用も良いですが、それよりは、
・ディテール>ディテールのコントラスト
にて、一度ニュートラルを押してから、細かいとこのコントラストを中心に引き上げてやると、目に見えてくっきりする。

ただ、どうしても、透明感が失われて、色が幾分にごった感じになるので、用途に合わせて、という感じですね。
いろいろ設定をいじるなら、カメラ内でやったほうがむしろいい感じがします。
rawtherapeeの設定ファイルの一例


rawtherapeeのdefaultはなかなかいい味です。
たしかにそれは、カメラ内現像では決して出ないしっとりとした味です。

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結局、今時のカメラ内同時現像の写真はなかなか健闘しています。
ですので、APS-Cサイズだったら、ISO200までの特に思い入れのある撮影のみRAWで撮影して、あとはカメラ内現像で十分でしょう。

ISO200というのは、屋内人工照明下だとF1.4レンズに部屋の蛍光灯100Wくらいの環境かストロボライティングにでもしないとブレが出ます。またインバータ式蛍光灯ではほぼ起こらないのですが、高速点滅をする普通の蛍光灯では1/100~120秒より早くするとフリッカー現象が起きて画面全体に黄ばみが出てしまいますのでその場合は絞りを絞っての調整が必要です。

また、フイルム同様、露光し過ぎで真っ黒になっているフイルム(/RAWデータ)と、 露光不足でオレンジ色透明に近いフイルム(/RAWデータ)とでは、現像した写真の暗部ノイズの出具合が違います。(当然、露光しすぎたほうが余程ましです。)







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暗いレンズ・高感度・暗い屋内・前ピン後ピン・ピンぼけ写真、などなど、余程環境を整えない限りは、RAWで撮っても、時間的な費用対効果に疑問符がつくと思います。

カメラ内画像処理エンジンがなかなか優秀となっている今となっては、RAWでじっくり創り上げるよりも、ラティチュードの狭いリバーサルフィルムのようなものと割りきって、カメラの同時現像の設定のカスタマイズを楽しむほうが利があるのではないかという感が強いです。




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