2012-03-10

DR-05は再生音質も操作性も素晴らしかった

TEAC TASCAM リニアPCM/ICレコーダー DR-05

これまでつかっていたSANYO(現パナソニック)の「ボイスレコーダー」は、やっぱり、よくもわるくもボイスレコーダーでありました。

<サンヨーのボイスレコーダーの特徴>
◯録音ファイルが観賞用音楽のフォルダに記録されることがない。
×MIC_AからMIC_CそしてLINE_INの各フォルダにしか録音ができない。

◯とにかく軽く小さく、長時間、単四エネループ一本で録音可能
×なんだか、音が、元気がない。(澄んだ綺麗な音ではあるのですが)

◯ホーム画面に時計が表示されるので時計代わりに使える
×ステレオ録音しかできない。

◯パソコン(ubuntu)との相性が非常に良い
 パソコン(ubuntu)でフォーマットしてもそのまま使うことができ、数年間毎日使っていても、エラーが出たことは無いです。


<dr-05の特徴>
◯どんなフォルダにでも録音できる
×観賞用音楽のフォルダにも録音ファイルが生成出来てしまう
×パソコン(ubuntu)との相性はあまりよくない
・エラーが出ます。 DR-05側でフォーマットしたあとでMUSICフォルダに音楽ファイルを入れて音楽プレーヤーとして使うことはできますが、それでも稀に、SD全体が再生中に突如読み取り不能となることがありました。(メーカーの保証外のOS。)(なぶらずにUbuntuで開けばまた開けるので問題なし。)
・MP3の同時エンコーディングの品質はそれほどはよくないです。
 (PCMを使えばまったく問題なし。)


◯とにかく音が元気がいい
◯↑再生のレベルアライン(level align)機能
(まあ、要するにコンプをかけた音なのでしょうけれど、これを外しても、ビジネス用の録音機と比べるとやはりなにか音が違う気がします。とくに、しばらく、「外出先ではスマホでいいかあ」、と思ってしばらく使わなかったあとに再び聴いてみると、かなり音が違います。)


◯器楽用チューナー内蔵。
×435-445Hzだけで、450Hz(GrumiauxのSonatas&Partitasのピッチ)に非対応
×音は、鳴らない。


・音量が無音含めて十三段階に
■■■□□□□□□□□□ と、表示されるけれど、実際には
左端の■は五段階、右端は一段階、左右から四番目は二段階、残りは三段階にわかれている。
(と思う。ということは、1 +5 +1 +2×2 +3×8 =35段階。)

・38Ωのヘッドホンでは音量が半分も出せないです。
■■■■□□□□□□□□ くらいまでがせいぜい。
ホワイトノイズもサーとそれなりに乗ってますので、
60オームや250Ωなどの高インピーダンスのヘッドホンがあればそのほうが適しているのかもしれません。

◯マイクパワーが入り切り出来る
でも、Rodeなどの直流バイアス式コンデンサーマイクをつなぐとクリアなのは確かでしたが、
WM-61Aなどバックエレクトレット方式ていどなら、
臨場感的に、内蔵マイクの方がかえって良好でないかと思われました。
(バイノーラルに配置するなどする場合はWM-61Aで作るしかないでしょうけれど)

◎モノラル録音可能!
チャンネル数を減らして倍の時間録音できる。

◯Pre rec機能付き
録音準備段階に入ってからだけで、電源切っていた時のものまで録音されるわけではない。
けれど、これでなんども動物の鳴き声などを啼きはじめから取ることができた。
でも、できれば、ドライブレコーダーみたいに前後三十秒くらいあるとなおいい。


◯ローカットフィルター付き
DR-05内臓のローカットフィルターをつかってみると、
ローカットなし、40hz, 80hz, 120hz以下カットの、それぞれで明らかに音質が異なり、
超低音切り捨ての「ボイスレコーダー」との違いが明瞭でした。
(rode NT-3を外付けすると40Hz以下カットの違いがよく出ました)


◎操作が、とにかく、こなれている。
もちろん、もっとどうにかならんのかと思うところはある。
ソフトでなく、もっともっとハードウェア的な物理的なボタンでで各設定を変えられるほうが楽。
でも、「ボイスレコーダー」と比べれば、「よくもここまで使いやすく」というのが実感。



とにかく、買ってよかった。
軽薄短小の携帯音楽プレーヤーなんかに下手に手を出さなくて良かった。
感動しました。








△ただし、バイオリンのf字孔を本体内蔵マイクで上から狙うのは難しい。
(フィールドレコーダーどれでもそう。)
そんな所に本体を置いたら、操作できないです。
リモコン使うっていっても、録音レベルが確認できなくなってしまいます。
なので、バイオリンについては、DR-05の他にRODEやAKGなどの外部コンデンサーマイクを接続するのがいいとおもいます。
高次倍音の輝かしさが、全然違います。






2012/05/18追記
ボイスレコーダーとは一線を画して別物です。 たとえ高音質なPCMボイスレコーダーでも。
ただ、使っていると、不満も出てきます。
・起動時間が長い。
・正式なライン入力がない
・鑑賞用のフォルダ開いているとそこに録音されてしまう、というのはやはり厄介
後から探すのは大変な労力です。
・録音設定はステレオ/モノラル、24bit/16bitなどをいちいち選ばないといけない
外部マイクならモノラル24bit96kHzしか使わないし、内蔵マイクだとステレオmp3(192k)しか使わない私なので、mp3(32k)とかまであるのは鬱陶しいだけになってきます。


まあしかし、 他の製品がそれらを実現しているというわけでもないと思います。
このTASCAMはモノラル24bit96kHz固定で、かばんに専属のSANYOさんにステレオmp3(192k)を任せる感じになりつつあります。


ステレオ/モノラル、24bit/16bit、フォルダ分け、などなどに、 すべて物理的なスイッチを割り当てて欲しいわけですが、そういう製品が見当たりません。

なので、複数台持ちで物理的に直感的に使い分けられるようにするわけですが、それも情報機器の価格が非常に下がったからこそできることで、ありがたいことです。


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